上質で快適 耐久性とメンテのし易さ　高性能で未だに現役です　ナショナル　ワールドボーイGX ラジオ・コンポ

このモデルを此方で出品するのは遂に49台目となりました。手元の資料を見てみると此方で扱ったラジオは過去3年半で1000台強、その約20台に1台がこのモデルという事になります。次点はワールドボーイGXO、その次がIC11。無理な値段をつけない限り直ぐに売れてしまうのもこのモデルの人気の高さを示しています。勿論お買い上げ頂いた方々からの評判も上々です。69年発売、¥15500の定価でしたからソニーの競合機種のIC11の¥14800より多少高かったのですが、此方には高級オーディオについているラウドネススイッチと業界初(もしかして世界初？)のタイマー付き。ソニーの革ケースに対してしっかりしたプラスチックのハードケース付き、と言う事でコスパは明らかにナショナルの勝ちでした。感度は同等、音はクリアながら大音量に弱いソニーに対して、力強くパワーが入るのがナショナルでしたが店頭で鳴き比べをするなんぞ夢の又夢の様な時代でしたから、専ら少年達は価格かデザインのいずれかで何方を買うかを決めた筈です。小生はソニー派でした。こうして50年以上経って見るとナショナルラジオの耐久性はピカイチです。それもこの時代のワールドボーイシリーズが凄い。特にこのGXは電池室が回路基板と離されて居り電池の腐食があっても基板への侵食が少ないことが長寿命に一役買っています。という訳で真の意味のジャパンクオリティーの栄冠はナショナルの頭上に輝きそうです。但し、こう言う評価は偏屈な一部のジジイの物でソニーとナショナルの現在の会社時価の差は驚くべき物です。更に残念ながらそのソニーでもGAFAの足下にも及びません。商品という物の価値、企業の価値、国家の評価と言う意味で考えさせられます。今回の個体は70年に発売された前期型です。汚れが酷く、ダイヤルが途中で止まってしまうのでジャンクという物でした。ダイヤルについては内部のチューニング用の糸の経路を決めるプーリーが一個破損しており、ノブの根本部分でジャムを起こしている状態でした。プーリーの軸受を真鍮棒で作って組み直すと直りました。電池付ですが、ACについてはコード在庫が無くなり未確認です。初期異常(到着翌日迄)には責任を持って対応するのはこれまで通りです。

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